3 蒼き龍の国の国境を密かに越えてから、今日で幾つの朝を迎えたのだろう。 朱ノ夜は深い藍色の空の向こうに薄っすらと太陽の光を滲ませ始めた地平線を、瞬きもせずみつめながらゆっくりと深呼吸をした。 大樹の下で静かな寝息をたてて眠る龍砂王の目を覚さ…
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